勝利への航路ー2020黎明篇 #3 同志社大学 vol.1

来シーズン開幕まで、すでに2ヶ月を切った。
各大学は次なる熱き戦いに備え、
その牙を研ぎ始めている。
「2020年シーズンを如何なるものにするか」
その取り組みに迫るーー

第3弾は、創部120年以上の歴史を誇る伝統あるクラブでありつつ、近年着実に全日本級の大会において輝かしい戦績を納めている注目のボート部のひとつである同志社大学ボート部にお話を伺った。彼ら彼女らがなぜ勝てるのか、インタビューを通じて見えてきたのは“組織力”という言葉だった。主将の山田倭正、副将の山本涼太、女子部主将の山本百華、主務の糸魚川みどりの4名にインタビューをお受け頂いた。

※本記事は全2回に渡ってお送りいたします。

略歴
◾️山田 倭正(やまだ わしょう) 3回生 主将
2019年 全日本大学選手権 舵手付きフォア 優勝
2019年 関西選手権 シングルスカル 4位入賞
2019年 朝日レガッタ エイト 準優勝
2018年 全日本新人選手権 エイト 7位入賞
2018年 全日本大学選手権 舵手付きフォア 5位入賞
2018年 関西選手権 舵手付きフォア 準優勝
2018年 朝日レガッタ エイト 準優勝

◾️山本 涼太(やまもと りょうた)3回生 副将
2019年 関西選手権 舵手なしクォドルプル 準優勝

◾️山本 百華(やまもと ももか)3回生 女子主将
2019年 全日本大学選手権 ダブルスカル 6位入賞
2019年 関西選手権 ダブルスカル 準優勝
2019年 朝日レガッタ ダブルスカル 準優勝

コギカジ(以下、コ):同志社大学ボート部は着実に全日本級の大会で戦績を上げていますよね!
昨年のM1優勝に引き続き、今年もM4+の優勝だけでなく、M4-4位、W4X8位など複数のクルーが入賞しています。
どこにその要因があるのかを深掘りできればと思います。
まずは来シーズンの目標を教えてください。

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山田:男子に関しては、去年はM8+を崩してM4-とM4+という形で臨んだので、今年に関してはM8+でA決勝に行くことを目標にしています。
さらに、スカル種目の対抗クルーのM4XでA決勝。
この2つを軸に加えて、小艇で中間層・下位層のクルーが去年のインカレよりも一つでも多く最終日に残れるようにすることが目標です。

コ:女子はいかがですか?

山本百華(以下、山百):女子は、今年はW4XでA決勝に行くことと、他の艇も最終日に行くことを目標にしています。

コ:どちらもA決勝に出ることが目標なんですね!マネージャーからチームをどのようにサポートするかの目標はありますか?

糸魚川(以下、糸):フィジカルとテクニカルに分けて、専門性を持ったサポートができたらと思っています。
それに加えてケアで部門があり、コーチの方々がいるのでその方々と連携してもっと選手が練習しやすい環境を作っていきたいです。


コ:ここ最近の全日本級の大会で実績を残せている秘訣はなんでしょう?

山田:部として強くなっている要因は2つあると考えています。
1つは部内競争力が高まったこと。もう1つはサポート体制の充実です。

コ:部員数が非常に多い印象ですが、そこに秘訣があるのですね。

山田:はい。現在の部員数は漕手は男子51名、女子16名で、マネージャーを含めて総勢97名で活動しています。この大所帯の中でシート争いをすることは、一人一人のモチベーションを高めることにつながっています。特にエルゴメニューでは、全ての記録をトレーナーがランキングにしてくれるので、「今回はこの人に勝ったけど、この人には及ばなかったな。。」といったように競争心を生み出しています。


コ:数がいるが故の強みですよね!
後輩は、先輩がこれだけ回しているから、この人のようになりたいと思って頑張れる後輩もいるんでしょうね。

山田:それはいると思います。
数値としてどれくらいかというのが目に見えるので、影響はかなりあると思います。
僕は、今NTTで活動されている桜間先輩を見て頑張っていました。

糸:ランキング表はみんなが見られるように全体ラインに共有するだけでなく、ダイニングにも置いて、食事中にも見ることができる環境にしています。
食事の最中に「あ、こいつ今日は早くなってる!!」などの会話が聞こえてきますね。
回生ごとにランキングにしたり、クルーごとにランキングにしたりしています。

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山本涼太(以下、山涼):他の大学では、マネージャーとトレーナーが一緒のところが多いと思いますが、うちはマネージャーとトレーナーがいて、基本的には乗艇時の並走やエルゴの管理などはトレーナーがしてくれています。

コ:このランキング表を作るのに時間かかりませんか?

山本涼:結構大変だと思います。。

糸:慣れたら大丈夫です。笑

コ:100名近い部員数が在籍する部にするには、新入生を毎年多く入部させる必要があると思うのですが、新歓について何か特別なことをしているのでしょうか。

山田:新歓の流れは他の部と同じだと思います。ボートに触れるきっかけを作り、実際にボートに乗ってもらう体験を提供します。ただ、私たちは他の部に負けない新歓を行っている自負があります!
新歓隊長がいて、新歓全体を仕切ってやります。
実績としては、毎年40名近くの新入部員に入部してもらっています。

新歓用のPVもOBさんに手伝ってもらうこともありますが、主に自分たちで作っていて、新入生にアピールする目玉にしています。

山百:新歓は基本的に土日にやっていて、試乗会は昼から夜に行います。
乗艇練習は朝だけで、午後の練習はしません。
朝日レガッタ前なので、新歓との準備は同時平行でやっていきます。
だから新入生を送り出した後はみんな死んでいます。笑
あと反省会の時の顔は死んでいるのですが、1回生の前ではみんな顔を作っていますね。笑

コ:ボート部って、根はいわゆる陽キャラではない人が多い印象なので(笑)、みんな新歓で張り切ったあとは疲れますよね。

糸:新歓の練習には力を入れていて、4年生を新入生役として呼んで同じスケジュールで予行練習します。
試乗会は1ターム何分とか決めて、エイトの乗艇で滞りなくやるために、ラインなどで連携確認を行います。この一連の動きを班に分かれて何回も練習します。グループの練習は年末から始めていますね。

山田:4、5年前から新歓に力を入れ始めたのですが、今みたいなシステムができたのはわりと最近なんです。
部員数が増えることが強くなっているとみんな感じているからこそ、みんな頑張れています。練習がきつくてもみんな手を抜けないと感じているんです。

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コ:とは言っても、大学生をとりあえず集めてワイワイしている環境とかを作ってしまうと、浮わついたメンバーが来てしまいかねないと思うのですが、対策とかしていますか?

山涼:勧誘経験を積んだ上級生にもなれば、自然と会話の内容でボート部に興味がある人と、ただ楽しんでいるだけの人との違いが分かるようになります。
“そこまでの深い話ができるなら、もうボートに興味をもっている。”と見極めた子ならマークしますし、ボートに興味を示さない子達は楽しんで帰ってもらうだけです。

山田:基本的には、体格に恵まれている人には、興味を持ってもらえるようにアプローチしますが、ボート部にはいろんな役割があって、それぞれ適性に合った選択肢がありますし、無理に漕手にはしないです。
もちろん漕手を獲得することが一番大切ですが、いろんな役割がある中で、どんな側面からでも「日本一」という目標に携われるのがボート部の魅力だと考えています。

山百:基本的に新歓は新入生に楽しんでもらうものなのでワイワイさせるのですが、試乗会では「PV班」と「エルゴ班」と「エイト班」に分かれていて、私は「PV班」だったんですけど、「エルゴ」と「エイト」はワイワイ楽しむところで、「PV」で本当に真剣な話をして、ここで温度差を出して、そこで何人かの部員が「なんで入部したのか?」とか「入部してどうだったか?」というのを本当に真剣に話すんです。
新入生の前で泣く子とかもいるくらいです。
それくらいにみんなスピーチとか練習をするので、高校ではなかなか成績を出せなかった子や、大学では遊ぼうと考えていた子が、「この部活であれば本気で日本一を目指せるのではないか?」と感じてくれます。
ここで得た情報を「エルゴ班」「エイト班」にラインで共有をして、
「エイト、エルゴ」に行ってもその子には深い話ができると全員に周知をさせます。

山涼:情報共有がすごいので、初めて出会う子でも、「君〇〇くんやんな?君部活のなかで有名やで、高校では野球やってたんやな?」という風に話しかけるので、「初めて会うのになんで知ってるんやろ?」と新入生が思うくらいに共有をしています。中にはそれでかなり喜んでいる子もいますね。

コ:すごい連携ですね!本当にすごいと思います!
「自分が新入生だったらどう思うんだろう?」という視点で聞いていたのですが、ここまで徹底しているからこそ、本気になりやすい新入生が集まっているんだろうなと感じました。

山涼:正直、一番面白い新歓をしている自信あります。笑
しつこく新入生にアプローチしますし。笑

山百:めちゃめちゃ面白いですよ!!
練習会ですら楽しい。とりあえず新歓に来て欲しい!

ー vol.2に続く!!!



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